NOVEL

引きこもり女の裏側 vol.8 ~誰にも言えない楽しみ~

と考えていると、入口の自動ドアが開く音がし、同時に人の気配がした。

 

まず目に飛び込んできたのは、長身。自動ドアに届きそうなほど高かった。

続いて、顔。ある程度整えられしっかりとした眉毛は、大きな目とともに印象深い。

飾り気のない、素朴な整った顔の青年だった。

 

くせのない黒髪は無造作で、頭のてっぺんにはぴょんと寝癖がついている。

 

Cだ。

 

幸枝は免許証で見た写真を思い出し、確信した。

 

 

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 最初から長く続く関係ではないとわかっていたはず。深入りはしてはいけない。なのに幸枝はCのことが気になってしまう・・・?