そして、夫は不意に、このプレゼントを選ぶに至った経緯を話し出す。
その話にはここ数日、監視して目撃した女性のことも含まれていた。
彼女は夫の遠縁の親戚であり、行きつけのレストランで私の誕生日プレゼントのことを相談に乗ってもらっていたのだという。
その後、夫は自身の本心を打ち明けてきた。
年齢差のこともあり、どう接していいか正直、悩んでいたことを…。
そんな彼の本心を聞き、私は思わず安堵した。
悩んでいたのは自分だけではなかったのだと…。
ええ、だから…。
これからは、きっと…お互い分かり合える日が来ると思う。
「愛してるわ、あなた」
私は精一杯の想いを乗せて、彼と熱い口づけを交わした。
―The End-