NOVEL

年収一億超えの妻たち vol.10 最終回~疑念の後…~

いや、そう決めつけるのは、まだ早い。

もしかしたら、取引先の接待か何かかもしれない…。

そう思い私は翌日も、その翌日も監視を続けた。

 

しかし…。

 

「状況の方はいかがですか、奥様?」

「え…あ、うん。やっぱり、浮気している可能性高いと思う…」

「それはそういった証拠が確認できたということでしょうか?」

「証拠はまだないわ。でも…高級ホテルに見知らぬ女性と週四回も行っているのよ? 明らかに接待じゃないわよね?」

「そう判断するのはまだ早計かもしれませんね?それはそうと今日は奥様のお誕生日ですね」

「ええ、そうだけど、今は自分の誕生日なんて祝う気分にはなれないわ。ごめんなさい」

 

夫の事を考えると正直、それどころではなかった。

 

何より心から祝福してくれるものもいないのに、祝う意味などない。

夫は今日も例の女性とホテルに行っているのだろうか…?

私のことなんか忘れて・・・。

そんな悲しい想いに心の中を支配され、苦しみに押し潰されそうになる。

 

ところが、その直後。

予想外の事が起こる。

突然、夫が帰ってきたのだ。

 

でも何で…?

混乱する思考。

 

しかし、そんな中、顔を赤らめながら夫は私に一つの包装された小さな箱を手渡す。

 

「あ~、きょ、今日はお前の誕生日だったな。これはその…なんだ…プレゼントだ」

「え…? 覚えていてくれたの?」

「当たり前だろ」

「ありがとう…」

 

礼を言い私は受け取った箱を開けた。

その中には綺麗な細工が施されたイヤリングが…。

 

「綺麗…」