NOVEL

【錦の女】 vol.3 ~レッドアイ~

レイラの放った一球から、二人の社長が語りだした。

 

本当に美味しいウィスキーはロックで飲むべきで、特に国産のこのシリーズは高額で取引されている一級品である事。

それを、わざわざウィスキー好きな自分の為に、ママが用意してくれたからその倍値を払った等…。

社長の割には女々しい二人の会話を聞いて、流石のリナも呆れ果てた。

 

再び気まぐれな猫があくびでもするかのように、レイラが二人の会話にすんなりと入り込む。

 

「そうしたら、リナさんは私と同じレッドアイでも頼んだら良いと思います。リナさん飲めますか?」

「ええ・・・有難う」

 

席の主人公はあくまでも客であるはずなのに、この席だけはレイラの独壇場のようにリナには思えて仕方がなかった。

 

 

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些細な事で常連客とレイラに笑いものにされるリナ。自宅に戻るも子供たちに八つ当たりしてしまい、その場に泣き崩れてしまう。