婚活パーティーに参加してから2週間が経った。
あの日連絡先を交換した唯一の男性であるとしからは、連絡がこなくなった。
―今までこんなことはなかったのに…。
前回▶選ばれない女 vol.2~私ならもっといい男を捕まえられる!~
はじめから読む▶選ばれない女 vol.1~婚活パーティー~
追いかけられるばかりで常に選ぶ立場だった愛沙は、このとき自分がふるいにかけられる立場であることを痛感した。
――――――――――
〝婚活パーティーはどうでしたか?″
〝良い男いました?″
〝その後の進展とか教えてください!″
案の定週明けに美里の質問攻めにあった。
相談に乗ってもらった以上教えないわけにもいかず、あまりしっくりこなかったことを正直に話した。
〝そうですか…。ま、婚活パーティーですからね。仕方がないですよ″
〝どういう意味?″
〝んー、男性は若い子に目がいっちゃうんじゃないかなってことです″
美里が口角を上げる。
―ほんと、なにこの子!結婚するからって前より性格悪くなってるじゃない!
美里は素直と無神経を履き違えている。
一気に苦手になったが、この子にはおこぼれをもらわなければならない、と我慢する。
〝前から疑問に思ってたんですけど″
美里がまっすぐこちらを向く。
〝今までの彼氏とは復縁しようとか思ったことないんですか?″
〝うーん、もうみんな結婚しちゃったしなあ…″
そんなことを聞いてくるか、と思ったが、適当にごまかしておいた。
彼氏をステータスで判断する愛沙にとって、男は自分のランクを上げるものでしかなかった。
付き合うなら前よりも良い男を。
そうしていつかはよりハイクラスの男と結婚したい。
〝じゃあ、やっぱり先輩には結婚相談所ですね!条件とか選択できるみたいですし、効率よく婚活できますよ。″
――――――――――