NOVEL

選ばれない女 vol.3~結婚相談所~

婚活パーティーに参加してから2週間が経った。

あの日連絡先を交換した唯一の男性であるとしからは、連絡がこなくなった。

―今までこんなことはなかったのに…。

 


前回▶選ばれない女 vol.2~私ならもっといい男を捕まえられる!~

はじめから読む▶選ばれない女 vol.1~婚活パーティー~

 

追いかけられるばかりで常に選ぶ立場だった愛沙は、このとき自分がふるいにかけられる立場であることを痛感した。

 

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〝婚活パーティーはどうでしたか?″

〝良い男いました?″

〝その後の進展とか教えてください!″

案の定週明けに美里の質問攻めにあった。

 

相談に乗ってもらった以上教えないわけにもいかず、あまりしっくりこなかったことを正直に話した。

 

〝そうですか…。ま、婚活パーティーですからね。仕方がないですよ″

〝どういう意味?″

〝んー、男性は若い子に目がいっちゃうんじゃないかなってことです″

 

美里が口角を上げる。

 

―ほんと、なにこの子!結婚するからって前より性格悪くなってるじゃない!

美里は素直と無神経を履き違えている。

 

一気に苦手になったが、この子にはおこぼれをもらわなければならない、と我慢する。

 

〝前から疑問に思ってたんですけど″

美里がまっすぐこちらを向く。

 

〝今までの彼氏とは復縁しようとか思ったことないんですか?″

〝うーん、もうみんな結婚しちゃったしなあ…″

 

そんなことを聞いてくるか、と思ったが、適当にごまかしておいた。

 

彼氏をステータスで判断する愛沙にとって、男は自分のランクを上げるものでしかなかった。

付き合うなら前よりも良い男を。

そうしていつかはよりハイクラスの男と結婚したい。

 

〝じゃあ、やっぱり先輩には結婚相談所ですね!条件とか選択できるみたいですし、効率よく婚活できますよ。″

 

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