ママ会を終え、安堵の後に得たものと、暗がりの中に差し込む一筋の光とは?
はじめから読む▶年収一億超えの妻たち vol.1~結婚記念日なのに~
「私もね、結婚して間もない時は美佳さんと似たような感じだったわ。共通の話題もなかったから全く会話もなくてね…」
「安奈さんも、かなり大変だったんですね。それで今は旦那さんと共通の話題とかあったりするんですか?」
「え、ええ、一応、何とか共通の趣味を持って共通の話題を話せるようにはなってる……かな」
少し口ごもりながら彼女は答える。
何か迷いでもあったのだろうか?
それとも言い難い趣味だったのかな・・・?
様々な可能性を考えつつも私は、その詳細が気になり問いかける。
「あの…趣味ってなんなんですか?」
(あ、しまった・・・早計だったかな?)
思いを抑えきれず、問いを発してはみたものの…言い難そうにしていたことを考えれば、この問いかけは軽率なものだったのかもしれない。
突然そんな思いが心の中を駆け巡り、バツの悪さから顔を俯かせる。
しかし、そんな時だった。
安奈さんが軽く笑いながら告げてくる。
「ごめんなさい、何か気を遣わせてしまったみたいね」
「い、いえ、そんなことは…」
図星ではあったが、それを悟られないように彼女に答えを返す。
「実はね、その…何というか、ちょっと子供っぽい趣味でね…。だから少し言い難かったのよ」
「そうだったんですか。あ、でしたら無理して話さなくても大丈夫ですよ?」
「ふふふ、大丈夫よ。ほんの少し恥ずかしかっただけだから」