「でも、あの子の学歴がどうであれ、今は会社を立ち上げて立派に成功しているじゃない? 学歴なんて些末なことよ。今が大事だと思わない?」
私は心底呆れました。子が子なら親も親です。
「確かに今成功なさってることは立派なことです」
「そうでしょう? だったら――」
「ですが重要なことで平然と嘘をつくような方とはこれ以上一緒にいられません。申し訳ありませんが今回の縁談はなかったことにしてください」
私はそれだけ言い残して家を後にしました。
もう疲れました。今までの時間はなんだったんでしょう。
その日は何も考えたくありませんでした。家に帰って母に琢磨さんと別れることにしたと伝え部屋に引きこもりました。
また母が騒いでいましたがもう知りません。どうしてこんなことになったのでしょうか。ただ泣きながら私はベッドに倒れました。
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何もかも嫌になってしまった清美は部屋で泣き崩れ、ただただ自分の不幸を嘆く。残酷に月日が流れていく中で、清美の婚活は果たして上手くいくのだろうか?