婚活パーティーへの参加を決意した主人公。
何回もパーティーに参加していくうちに、徐々にある大切な事が分かってきた。
前回▶10年婚活 Vol.1~婚活の始まり。私のステータスなら楽に結婚できると思っていた~
「では、パーティーをはじめます。自己紹介から始めてください。」
「はじめまして」
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「はじめまして」
「はじめまして。私は…」
婚活パーティーは司会者の“はじめ”の合図とともに向かいの異性と自己紹介が始まる。会場はいきなり話し声でいっぱいになる。
場所は名古屋駅近くの専用会場。お互いのプロフィールカードを見せ合ってそのカードをもとに会話を始める。時間は大体5分くらいで、ほとんどが自己紹介。お互いの仕事や趣味を簡単に話して終わってしまう。
「終了です。男性は次の席に移動してください」
司会者の時間終了の合図とともに男性は隣の席へ移動する。男性は全員席を一つずれて次の女性と会話をすることになる。
短い時間で少しでも自己アピールしなければいけないし、話した女性も記憶に残しておかないと誰が誰だったか分からなくなってしまう。思い出せるように印象に残った女性、気になる女性についてはメモを取りながら進めていくのだが席も近いのでメモを見られそうで、英語でメモをとるようにした。こうすれば少々、のぞき見されても分からないだろう。
「次はフリータイムです。皆さんお好きな席に移動してお話してください」
男性が一周終わると第1ステージが終了する。
第2ステージはフリータイムで男性、女性、好きな席に移動して話をする。女性が進んで男性の元に行くことはなく、男性が早い者勝ちで気に入った女性の元へ行く。人気のある女性はすぐに会話を始めるが誰も来てくれなかった女性は黙って座っている。中には第1ステージでいい人がいなかったのか途中退出してしまう女性もいた。
私は進んで話をしようとチャレンジするがパーティーによっては複数人が集まってもいいルールがあり、その時は女性1人に男性3人。いったいこの状況でどう話せばいいのか全く分からない時もあった。
ほとんどの女性は気さくに話してくれる。たまに会話につまることもあったがもともと短い時間なのでお互いプロフィール上の自己紹介くらいで終わってしまう。何回参加しても脈のある会話というか「この人なら!」という会話にたどり着いたことはない。