Lesson3 着席
テーブルと椅子の場合、椅子に座る際にもマナーがあります。
どちらからでもよい気がしますが、「左から座る」「左に立つ」が基本です。
左から座るというマナーには、西洋の歴史が関係しています。
護身のために剣を携帯していた人々は剣を抜きやすいように、剣を体の左側に携帯していました。
そのため、腰の剣が邪魔にならないよう、左側から座る習慣となったのです。
持って行ったバッグをテーブルの上に置くなどということは、マナー以前の問題です。
さらに、多くの人がやりがちですが、バッグを背もたれにかけることもNGです。
ウェイターの方や他のお客様の行き来の妨げになるので、バッグは背中と椅子の背もたれの間に挟むようにしましょう。
和室の場合は、席次に注意します。
基本的に床の間にあるほうが上座で、出入り口に近い方が下座となることはご存じだと思います。
しかし、最近はおしゃれな間取りのお部屋を売りにしているお店も多く、テーブルの向きや人数、室内の造りなどによって上座が変わってきます。
もし分からないときは、部屋に入る前にお店の人に聞いてみるようにしましょう。
座布団に座る際に座布団の上に立ってから座る人がいますが、これはマナー違反です。
必ず、座布団の下座から斜め45度の位置に立ち、そこから腰を落として膝をつきます。
それからこぶしと膝を使って移動して座布団に座るようにしてください。
招待を受けたときなどは、座布団に座る前に招待してくれた方にお礼のあいさつをするとスマートです。
しびれが心配な場合は、フレアースカートやプリーツスカートを着用することで、崩した足を自然に隠すことができます。
カジュアルなイメージのフレアースカートやプリーツスカートですが、光沢のある素材だとお食事会の華やかな場にぴったりです。
Lesson4 お食事中
相手のお皿に手を伸ばして料理を取ったり、相手の皿に料理を渡したりするのは、気が利く人のように思われがちですが、マナー的には下品に見えてしまいます。
グループでお互いに違う料理を頼んで、交換したいときや分け合いたいときは、料理に手を付ける前にお店の人にとりわけをお願いしましょう。
食事中に俯いて落ちてくる髪をかきあげたり耳にかけたりする仕草は、周囲の人に不快感を与える場合が多いです。
顔周りの髪の毛は食事前にピンやゴムで固定して、食事中は髪に触れないようにしましょう。
シュシュなどでまとめてもいいですが、シャネルのヘアウッドもおすすめです。
シルクを使ったシュシュやラムスキンを使ったヘアクリップなど、手を抜かないおしゃれがあなたをより一層エレガントに演出します。
Lesson5 食後
食事が済んだ後にあまり長い時間お店に滞在していることも、マナー違反です。
予約時に利用時間が決まっている場合は、その終了時間を守るようにしましょう。
決まっていない場合でも、お店の営業時間や込み具合を考慮して切り上げたり、お店を変えたりすることがスマートです。
お会計の際にも注意が必要です。
お開きが近づいてきたら、会計の旨をさりげなくスタッフに伝えて伝票をもらいます。
伝票をもらったら、同席者に気付かれないタイミングで支払いをしましょう。
割り勘の場合は、1人がまとめてお会計をして、お店を出てから計算をします。
テーブル上やキャッシャーの前で、お金を広げるのは見苦しい行為です。
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いかがでしたでしょうか?
お食事会でのスマートな振る舞いについてわかっていただけたはずです。
自分では正しいと思っていた行為でも、真のマナーに照らしてみるとNGな行動があったりするものです。
今回はお食事会全般についてのマナーでしたが、料理のジャンルによっても、あなたが美しく見えるマナーが異なってきます。
次回は、和食のお食事会についてのマナーについて説明していきたいと思います。
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