前回:世界遺産の和食を美味しく頂くためには◆◆日本人として知っておきたい和食の本当のマナー
ピザやパスタなどがすっかり日本人の国民食になってきて、カジュアルなイメージが強くなってきたイタリアンです。
フレンチより難易度が低く、フレンチよりもかしこまっていないイタリアンは、お食事会として最適なチョイスです。
カジュアルでかしこまっていないイメージの強いイタリアンですが、本格的なイタリアンには独自のマナーが存在しています。
一般的なマナーが広く周知されているフレンチと違い、イタリアンのマナーを守れていると「こなれ感」をアピールすることができます。
ここでは、イタリアンの楽しさを味わいつつ、あなたの所作の美しさを最大限アピールできるようなイタリアンでのお食事会のマナーについてお教えしていきたいと思います。
Lesson1 イタリアンについて
素材の持ち味を生かす手法で調理されるイタリアンは、日本の食材と相性が良く、今では日本人の生活の中にすっかりと定着しています。
近年、急速に浸透してきている日本のイタリアンですが、実は日本におけるイタリアンの歴史は古く、日本で最初に誕生したイタリアンレストランは明治時代にまでさかのぼります。
日本で最初のイタリアンレストランは、1881年(明治14年)に新潟県で誕生しました。
イタリア人のピエトロ・ミリオーレが作った料理を提供する本格的なイタリアンレストランで、「イタリア軒」という名前でした。
現在でも、ホテル内のレストラン「ホテルイタリア軒」として営業を続けています。
戦後には、日本各地にイタリアンレストランが次々と誕生し、西麻布の「アントニオ」や六本木の「キャンティ」など、日本のイタリアンのレジェンド的な店がうまれました。
さらに、バブル期には「イタメシ」ブームが到来し、落合務さんの「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」や山田克己さんの「リストランテ・ヒロ」など、お店だけではなくシェフがフォーカスされるようになってきました。
最近では、「肉専門のイタリアン」「魚専門のイタリアン」など、素材による細分化が進んでいます。
肉に定評のあるイタリアンといえば、「熟成肉バル イタリアン BOTT」があります。
「世界1000人のシェフ」に選ばれたシェフ監修のもと、創業100年を超える名古屋の老舗「スギモト」の氷温熟成された知多牛、三河鶏を使用した料理を味わうことができます。
一方、魚といえば、「サンタキアラ」です。
オープン前に柳橋市場で働いていたという経歴を持つ魚に精通したオーナーシェフが、魚料理をコンセプトに開店したお店です。
地元の味を大切にしていて、柳橋市場で毎日買い付けされる愛知県近海で水揚げされた食材をメイン料理で楽しむことができます。
Lesson2 イタリアンレストランについて
一口にイタリアンレストランといっても、たくさんの種類のお店があります。
利用するシーンや一緒に食事を楽しむ相手に合わせて、レストランをチョイスしましょう。
・リストランテ
イタリアンレストランの中でも最も格式が高い高級店で、コース料理を中心に提供しています。
・トラットリア
リストランテよりもややカジュアルで、アラカルトで注文することやシェアするという食事も楽しめます。
・バール
カジュアルな雰囲気で飲食を楽しめるイタリアンのお店として、人気になっています。
・オステリア
町の食堂のような庶民的な雰囲気のイタリアンレストランです。
・ピッツェリア
ピッツァを焼く専門の釜がある、ピッツァを中心にしたメニューが楽しめるお店です。