父親と一緒に歩き出すと「友梨、おめでとう!」と友達からの声が聞こえた。30代にもなって、ウェディングドレスを着るなんて思ってもいなかった。着るかどうか迷ったけど、着て良かった、そして結婚式を開いて良かった、心からそう思った。
大輔くんが待つ前の方まで歩くと、みんなからの視線を感じる。普段だったら浴びることのない視線。私は大輔くんの顔を見るしかなかった。
「友梨さん、綺麗だよ」
私の顔を見て口パクで伝えてくれる大輔くん。言葉には出されていなかったが、何を言いたいかはすぐにわかった。
「大輔くんもかっこいいよ」
お返しに、と私も口パクで告げる。会場には何十人もの人がいるはずなのに、まるで私と大輔くんの2人しかいない世界のようだ。それだけ、2人だけの世界に入り込む。
「この幸せが、永遠に続きますように」
そう願いを込めて、私は大輔くんとの未来を誓った。
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2番目の女を脱却してスタートした幸せへの道。私の物語は、今始まったばかりだ。ハッピーエンドで物語を終えられるように、私は幸せな毎日を過ごしていく・・・