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ビジネスパーソンに贈る【心理学的なストレス対処法】ハイスペックパーソンこそ心得ておきたい具体的な対応策  

ハイスペックな男性は世間から羨ましがられることもありますが、一方でハイスペックならではのストレスに晒(さら)されやすいのが特徴です。

そこで今回は、心理カウンセラーの立場から、ハイスペックなあなたにこそ知っておいていただきたいストレスへの対処法についてご紹介します。

 

vol.1 ビジネスパーソンに贈る【見た目の心理学】ハイスペックを最大限に活用し人生を躍進させよう

vol.2 ビジネスパーソンに贈る【行動の心理学】モテるハイスペとそうでないハイスぺ。その違いは何?

 

目標は小さく持つ、小分けにする

大きな目標があっても良いですが、目標が大きなものしかない、という状態はストレスに直結します。

なぜなら、大きくて達成するのが難しい目標は、得てして達成するまでに時間がかかりますし、達成できないこともあるからです。長期間達成できないということは、達成感を感じるチャンスが少ないということを示しています。また、もしも、どこかで失敗した、挫折した!という場合には、自分の無力さや不甲斐なさを必要以上に実感する結果となってしまいます。

このように高い目標をドドーンと掲げるタイプは、ハイスペックな男性に圧倒的に多いと言えます。なぜならハイスペック男性は、これまで大きな目標を掲げ、それを達成することを自然と繰り返し、慣れてきているからです。

一方で、目標が難しいものであったとしても「クリアするのが当たり前」という高い基準があったからこそ、高いスペックを持てたとも言えるでしょう。したがって、年齢を重ねて目標がますます高く、難解になってきた時に、本人が想像している以上のストレスを抱えてしまうパターンがよく見られます。

高い目標を掲げること自体は何ら悪くありません。大切なのはその高い目標を細分化し、こまめに達成感を感じられる状態を作ることです。

また同時に、大きな目標以外のものに目を向けることも考えてください。30代以上のハイスペック男性は特に、生活や悩みの中心が仕事になりがちです。仕事以外の部分で達成すべき小さな目標を立てると、ストレスが激減することもあるでしょう。

 

仕事をしない時間を確保する

ハイスペックな男性はとにかく忙しい!やるべき仕事が山積みになっていますし、幼少期には勉強、大人になってからは仕事に時間と体力を割くことで高いスペックを手に入れてきた側面もあるため、いつも仕事で忙しいのが当たり前、いつも仕事のことを考えているのが当たり前……となっていることが多いようです。

良く言えばストイックなのですが、やはり行きすぎると過剰なストレスで体調を崩す原因になることもあります。

そこでおすすめしたいのが、自分の予定表の上に、仕事をしない時間を確保しておくこと。例えば毎週日曜日の1015時は趣味のために出掛けるとか、水曜日の18時以降は家族と過ごす、といったことを予め決めておくのです。

既にストイックな生活を送ることが癖になっているような部分も否めないので、最初は焦りや罪悪感があり、ストレス解消どころかストレスになる!と思ってしまうこともあるかもしれません。しかしやがて、メリハリがつくことで新しく仕事のアイデアが生まれやすくなる等のメリットに気付くでしょう。その上、一旦仕事のことが頭から抜けるでちょうど良いストレス解消になります。

 

感情をアウトプットする

ハイスペックな男性は、アウトプットに長けています。自分の考えをまとめてプレゼンにしたり、相手を説得したりする必要が日常的に生じるので、基本的に「アウトプットする」ということそのものには、慣れている人が多いでしょう。

ところが、自分の感情のアウトプットということになると急に苦手意識を持つ人が多いのも特徴です。

特にハイスペックでもない人は男女を問わず、比較的自分の感情を表に出したり、もっと具体的に言うならば、弱音を吐いたりすることに慣れています。中学生、高校生など若い頃から集団の中に埋没し、お互いに感情を吐露し合い、厳しい言い方をすれば傷をなめ合って成長してきた人たちもいるのです。

しかしハイスペックな人たちは、不満があれば口から出すことより先にそれを解消することに尽力し、努力を続けることで成長してきました。

ですから、ハイスペックな人は基本的に、自分の中の「つらい」「きつい」といったマイナスの感情を簡単にはアウトプットしません。どうやってアウトプットしたらいいかわからないことも多いですし、人に弱みを見せるわけにはいかない!と頑張ってしまっていることもあるのです。

ただ愚痴を言うのは時間の無駄、というスタンスのままだと、年齢を重ねるごとに生きづらくなってしまう現実もあります。最も問題なのは、我慢と努力を重ねることで、自分の感情や願望が見えなくなること。どうしたらいいかわからない、という迷いは自分で考えているよりも大きなストレスです。そして、日々「どうでもいいこと」のような顔をしながら、ある日突然、何をやるのも嫌になる、という形になって現れてくることさえあります。

そこでまずおすすめは、匿名で気持ちを吐露できる場所へのアウトプットです。自分が何を考え、何を不満に思い、また何を嬉しく思ったのかを書き留める場所を持つといいですね。

匿名のSNSを吐露の場所に選ぶ人もいます。SNSは知らない他人との交流が発生しますし、時には自分の書いたことが批判の的になることもあるので、それをスパイスとして楽しめる人にはおすすめです。案外、自分とは違った考え方に触れることができて勉強になる面もあるかもしれません。

一方で、こうした顔の見えない付き合いに不安を覚える方や、逆にストレスを感じるという方は、他人に見られることのないよう鍵をつけたブログや、昔ながらの日記帳を使ってみるといいですね。

意外と自分の考え方を整理することができて、それを仕事に活かせているという人もいます。

 

プライベートこそ大事にする

ハイスペックな男性ほど「冗談じゃないよ、仕事がこんなに忙しいのにプライベートのことなんていちいちやってられない」と言う人が一定数います。しかしプライベートを疎かにすることによって抱えるトラブル、心痛は、あなたの精神に思わぬダメージを与え、結果的に仕事のパフォーマンスまで落としてしまうようなことも多々ありますので、外濠を埋めるという意味でもしっかりと重視していったほうが、最終的に「得」なのです。

実は、プライベートの時間や人間関係がスムーズに回っていると、なぜか仕事がうまくいく、伸びる……という心理学的な法則もあります。

なぜかと言えば、プライベートでトラブルがないということは、当人の心の余裕に直結しているからです。心に余裕があると、プライベートだけでなく仕事のことも俯瞰して全体を見ることができるので、的確な対応、対処によって、最短時間で効率良く仕事を回す結果となります。そうやって残った時間をプライベートに割くことで、常に心理的に余裕のある、良いサイクルを作れるのです。

 

仕事でもプライベートでもストレスが溜まっていると感じる時、優先すべきは仕事だろうと思いがち。しかし逆転の発想で、プライベートを先にケアすることで、仕事のサイクルを取り戻すことができる、と覚えておくといいでしょう。

 

◆◆ストレス対処法は全てつながっている

忙しくて、仕事のことで強いストレスがかかりやすいハイスペック男性にとって、ストレス対処法は全てつながりを持っています。

でも、ハイスペック男性は現在の環境を手に入れるまでに人並みではない努力をしてきているので、ストレスの調整や解消についても「そうしよう」と思えばできる実現力を持っています。

時には仕事から離れて自分自身と向き合ったり、家族や恋人、友人との時間を過ごしたりして、小さい一歩を目標とし、細やかに達成感を感じられる状況を作れるように工夫してみてくださいね。

 

 

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