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国際結婚 トラブル回避!結婚前に話し合うべきこととは?

結婚は人生の分岐点。結婚が決まった当初は、二人の未来は永遠に続く…と信じている方が多いでしょう。しかし、様々なメディアが報じているアンケート結果は、どれも良いものではありません。「夫婦のすれ違いを感じている方」は大半を占め、「価値観の不一致」に関しては全くないという人はまれ。夫婦のすれ違いがあるのはもはや当たり前のようです。中には、結婚前に話し合っていなかったゆえに離婚の危機に…なんてことも。幸せな結婚生活を続けるためにも、コミュニケーション、つまり夫婦の話し合いの時間は重要なようです。同じ国籍の日本人同士でも夫婦ですれ違うと感じるのですから、文化が違う国際結婚はより早い段階でミスマッチを理解しておかなければいけないように思います。

今回は、結婚前に二人で話し合っておくことや、国際結婚ならではの苦労についてご紹介します。



話し合っておくべきこと7

住む国について

日本人同士でも、職場の場所や実家のことを考え話し合うことがあるかと思います。国際結婚となると、パートナーの国に住むか、日本に住むかによって生活スタイルが激変します。どちらの国に住むにしろ、適応するには想像以上の時間がかかり、苦労があるでしょう。また、言葉の壁もつきものです。自分自身が話せたとしても、もしものことがあった場合に両親や友人との意思疎通ができないとなると大変。お互いの国の言葉はある程度話せるよう、語学を学ぶ意思はあるのか確認しておくことです。

また、ビザの問題も出てきます。配偶者ビザ、永住権を取得するのか帰化するかなども併せて話し合っておくようにしましょう。

文化・宗教について

結婚してから、実は宗教を信仰していたということが発覚するかもしれません。ナイーブな問題ですが、結婚前に必ず確認しておいた方が良いでしょう。例えば、イスラム教は仏教や無宗教の相手とは結婚できず、恋愛すら罪に当たります。そのため、結婚するとなるとパートナーの宗教を受け入れ入信しなくてはなりません。また、実際に現地に行くと服装などもかなり厳しいようです。

食生活について

日本人同士であれば味付け程度の問題で済みますが、国際結婚となるとそうはいきません。結婚する前は何とかなるだろうと軽く考えていても、いざ結婚するとなると食の違いがお互いのストレスになってしまうことも。例えば私たちの主食はお米ですが、パスタやパンが主食の国もありますし、宗教によっては豚肉が食べられなかったり、牛肉が食べられなかったり、日が昇っている間は食事ができないなんてことも考えられます。まずは、お互いが新しい食の好みを見つけていくといった努力が必要で、好みが合わないと感じたら、二人で無理せず食べることができる食材を探し続けましょう。

金銭について

その国の文化や特色が色濃く出るといわれています。日本人同士でもいえることではありますが、結婚後の生活費をどのようにするかなどを話し合っておくべきでしょう。日本人男性は妻に給料を預ける人が多いようですが、外国人男性は、生活費や貯蓄するお金は折半して残りは自分で使うなど、預けない人が多いようです。共働きであればいいのですが、里帰りなどの際に国が変わるとなるとかなりの費用を要します。冠婚葬祭などの急な出費に対応するためにも、お金は計画的に貯めておかなければなりません。

仕事に対する考え方について

仕事はお金を稼ぐ手段と割り切っている人もいれば、仕事で家庭が犠牲になっても仕方ないと考える人、女性も働くべきだという人、女性は仕事をせず、家の事をこなしてほしいと思う人など、仕事に関する考え方は人それぞれ。例えばベルギーでは、高いレベルを要求される重要な仕事に就く女性が多いそうですが、まだまだ男性に任すことが多い日本とは異なる点だといえるでしょう。独立行政法人労働政策研究・研修機構が発行した「データブック国際労働比較2022」によると、15歳~64歳の女性の就業率ランキング1位はニュージーランド(65.2%)・2位スウェーデン(62.3%)・3位オーストラリア(60.2%)となっています。ちなみに日本は、53.2%とほぼ半分でした。

(参考資料:第2−11−2表 性別・年齢階級別労働力率|データブック国際労働比較2022|JILPT

結婚観の違いについて

例えばフランス。同棲以上結婚未満という「PACS(連帯市民協約)」というものがあります。PACSとは、成年に達した2人の個人の間で、安定した持続的共同生活を営むために交わされる契約のこと。その契約のみで子作りのステップに入ることは当たり前のようで、籍を入れてからという日本のスタイルと違いがあります。PACSの制度の締結は、必要書類をそろえて公証人に依頼するか、本人たちが市役所で手続きを行います。どちらかが解消したくなれば、申し立てることですぐに解消でき、煩雑な条件や手続きはありません。また、パートナーの社会保険による保証を受けることができる点や、出産や子どもに関する家族手当が結婚と同様に受給できる点がメリットとして挙げられます。結婚よりも、ストレスなく一緒にいることができる方法として「フランス婚」といってもてはやされているようです。

家族との距離感について

夫婦のどちらかが、母国にいる家族や友人と常に物理的な距離が生まれてしまいます。伝統的な祝日などは、なかなか家族と一緒に過ごすことができないので、寂しい思いをするかもしれません。1年ごとや季節ごとに話し合って平等に家族と会える時間を作れると良いですね。

国際結婚ならではの苦労


結婚前に話し合っておくこととして、文化の違いなどを紹介しました。特に食事はもめることが多いように見受けられます。濃い味を好む外国人は多く、日本の和食は味気なく感じるようです。味覚は国によって大きく異なります。前述した通り、宗教などによっては食べられない食材もあるため、やはり料理をする妻は苦労するのだとか。

また、新しい環境に慣れることも苦労することのひとつとして挙げられます。知らない場所で暮らすことはかなりの孤独感を味わうことにつながり、積極的に友人を作ろうとしても言葉の壁は高いのが現実です。最近は、SNSを使ってその国で同じ国籍を持つ方を探す方法で解決している人も多いそうなので、孤独や寂しさは、話を聞いてもらってラクになりましょう。

国民性を尊重し合って良好な関係を築く

いかがでしたでしょうか。

お互いの国の特徴を話し合うことで、これから先の長い人生への期待が膨らむのではないでしょうか。それと同時に、壁にぶち当たった際の解決策も生み出せたらいいかもしれません。「日本人同士なら…」と思うことももちろんあるでしょうが…逆もまた然り。日本人同士の結婚では経験できないようなスケールの大きな楽しいこと、素敵なことがきっと待っているはずです!

次回は、「国際結婚のメリット・デメリット」をご紹介します。お楽しみに。

 

Text by yumeka


前回:国際結婚するときの手続きは思ったよりも大変だった!?