規則が多いことで有名なシンガポール。違反すると高い罰金を払わなくてはなりません。せっかくの旅行で痛い目を見ないようにしておきたいものです。今回は、ルールや規則が多く、罰金の街と言われるシンガポールの「真面目な国民性」について深掘りしていきたいと思います。
シンガポールについて
まずは「シンガポール」の基本情報について。
【シンガポールの成り立ち】
シンガポールの国旗の意味】
【民族】
単一民族である日本とは異なって、中国系・マレー系・インド系・その他民族で構成された多民族国家です。人口の7割はシンガポール人(中国系)。中国系シンガポール人の祖先は、福建省、広東省など、中国南部の華南地域の人が多くを占めます。
【言語】
シンガポールの公用語は、マレー語・中国語・タミル語・英語の4つ。中でも、主に使われるのはマレー語。しかし、シンガポールの家庭では、英語を含む2~3の言語で会話します。若い世代になるほど、英語を第一言語として話す人が多く、上の世代は、中国語を第一言語として話す人が多いようです。
【宗教】
多民族国家であるシンガポールには、仏教・イスラム教・キリスト教・道教・ヒンズー教など、宗教にも多様性が見られます。中国系の人は仏教徒が半数近くと多く、マレー系はほぼ全員がイスラム教徒。インド系の人は半数以上がヒンズー教と、民族ごとに特色もあるようです。また、シンガポールには、仏教・道教・ヒンズー教の寺院が同居しているという宗教施設があります。宗教への多様性や、文化や民族の調和の一例といえるでしょう。
【国花】
罰金の街・シンガポールの厳しいルールとは?
シンガポールのことを「Fine City」ということをご存じですか? 実は「fine」には、私たち日本人が英語の授業で学ぶ「元気、素晴らしい」という意味の他に、「罰金」という意味もあるのです。つまり「シンガポール=罰金の街」ということなのです。
なぜ、罰金の街といわれてしまうのでしょうか? 諸説あるようですが、東京23区とほぼ同じ面積の国土に約566万人が住んでおり、多民族多宗教からなるシンガポール国内の秩序を維持するために厳しいルールを設けているからだとか。
ここでは、シンガポール国内の秩序を守るために設けられた、日本にはないルールについてみていきましょう。
【ルール①:公共交通機関内での飲食・ドリアンの持ち込み禁止】
バスなどの公共交通機関では、飲食が禁止されています。シンガポールの公共交通機関内で、喉が渇いて、つい飲み物を取り出せば、もちろん罰金の対象です。また、シンガポールの国民的フルーツドリアンは、強烈なにおいが特徴で、好き嫌いがはっきりと分かれます。好きな方はさほど気にならないでしょうが、苦手な方にとっては耐えがたいということで、多くの方が利用する公共交通機関への持ち込みが禁止されています。ホテルなどでも禁止されていることがあるので、事前に確認しておくようにしましょう。
【ルール②:ゴミのポイ捨て】
【ルール③:ガムの持ち込み・国内でのガム禁止】
日本ではリフレッシュや、食後、運転中の眠気覚ましなどにガムをかむ方はいらっしゃるでしょう。これをシンガポールでやってしまうと罰金の対象です。シンガポールに入国する際の検査で所持品にガムが含まれていた場合、入国することができません。シンガポールでは、ガムの製造や販売をしていないため、国内で食べることも許されません。持ち込んだ場合の罰金はなんと10,000シンガポールドル(約80万円)。
2004年、禁止内容が一部緩和され、歯科治療の目的で噛むチューインガムや、禁煙治療用のチューインガムなどは認められることになったようです。しかし、その他のガムは罰金の対象なので気をつけるようにしましょう。
【ルール④:鳩への餌やり】
【ルール⑤:蚊の発生禁止】
デング熱予防の観点から、蚊を発生させてしまうと5000シンガポールドル(約40万円)以下の罰金または3ヵ月以下の禁固刑もしくはその両方が科せられます。
いかがでしたでしょうか。
シンガポールの街がキレイな理由には、厳しいルールと罰金制度が隠れていたようです。今回紹介した以外にも、まだまだ多くのルールがあるシンガポール。シンガポールを存分に楽しむためにも、旅行に行く際は前もってきちんとルールを頭に入れてくことが大切ですね。
次回は、「何かと映えるシンガポール」について深掘りしていきましょう。お楽しみに。
Text by yumeka