日本の紅葉は世界で一番美しいといわれるほどの魅力を持ちます。暑い夏が終わった後の安堵感とわずかな寂しさ、これから訪れる寒くて長い冬への憂い感を紅葉狩りで癒してみてはいかがでしょうか。
前回は一足先に訪れる北海道、東北地方の紅葉スポットをご紹介しました。
今回は紅葉狩り関東編。一見紅葉とはかけ離れているようにも思える関東地方。高層ビルを背景にした紅葉は、都会ならではの景色ではないでしょうか。
短い秋に関東らしい風情を楽しんでください。
目次
【東京圏】
公園や街路樹、庭園など、紅葉のバリエーションを豊富に楽しむことができるのが魅力といえる関東地方。
比較的アクセスが良い場所ばかりなので束の間の週末を利用して紅葉巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
亀山湖(千葉県)
千葉県最大の多目的ダムの亀山ダム。そのダム湖である亀山湖。周囲は四季折々の美しい表情を見せる木々に囲まれています。
入り込んだ複雑な地形であることからいくつもの橋がかかっています。中でもオレンジ色のアーチを描く「岩の上橋」が紅葉と共に湖面に揺れる光景は見逃せません。また、サイクリングやハイキング、ボート、釣りなどを楽しむこともできるので思う存分自然を堪能することができるでしょう。
見頃は11月下旬から12月上旬。秋風に吹かれながら様々な橋の上で紅葉を見渡してみるのはいかがでしょうか。
©(公社)千葉県観光物産協会/提供 (公社)千葉県観光物産協会)
▼君津市経済振興課
https://www.city.kimitsu.lg.jp/site/kanko/2180.html
嵐山渓谷(埼玉県)
埼玉県を代表する景勝地、嵐山渓谷。嵐山といえば京都を思い浮かべる方が多いでしょう。
日本最初の林学博士である本多静六博士が訪れた際に、その京都嵐山と風景がよく似ていると「武蔵の国の嵐山」と称えたことが町名の由来となっているようです。
展望台から与謝野晶子歌碑へ向かう遊歩道、そして冠水橋から上流へ向かう散策路からの景色は抜群の見ごたえです。
見頃は11月下旬から12月上旬。真っ赤に染まる紅葉を心に焼き付けてみてはいかがでしょうか。
▼嵐山町観光協会
https://www.ranzan-kanko.jp/keikoku
神宮外苑 銀杏並木(東京都)
ドラマや映画にたびたび登場する、青山通りから聖徳記念絵画館に向かって続く並木道。秋になると146本のイチョウが300m続く黄金色のトンネルに。
夜になるとライトアップされ、あたたかい光が黄金色の木々を照らしロマンティックな雰囲気が辺りを包み込みます。
見頃は11月中旬から12月上旬。銀杏並木が織りなす名画のような美観を眺めつつ映画のワンシーンのような雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。
▼明治神宮外苑
http://www.meijijingugaien.jp/
大山寺(神奈川県)
奈良の東大寺を開いた良弁僧正が天平勝宝七年(755年)に開山したのに始まる大山寺。
紅葉シーズンを迎えると参道の階段は真っ赤に色付いたモミジの美しいトンネルとなり、さらに夜間はライトアップも行われます。
おすすめはこの時期延長して夜間運転するケーブルカー※からの眺め。見頃は11月中旬から下旬。照らされた紅葉と夜の絶景でドラマチックに彩られた秋の夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。
▼伊勢原市観光協会
https://isehara-kanko.com/
※運行状況等は伊勢原市観光協会またはケーブルカー運行会社のホームページを確認ください。
https://www.ooyama-cable.co.jp/
河口湖 もみじ回廊(山梨県)
500本にも及ぶ紅葉が約1.4キロ続く河口湖畔のもみじ回廊。元々は河川の氾濫を防ぐために植えられたそうですが、現在では山梨県有数の紅葉スポットとなっています。
周辺には飲食店などが軒を連ねます。日没からライトアップも行われ昼間とは違った幻想的な雰囲気を楽しむことができるでしょう。
写真提供:やまなし観光推進機構
見頃は11月上旬から中旬。
富士山と湖、そして紅葉の贅沢なコラボレーションを満喫してみてはいかがでしょうか。
▼富士河口湖町観光連盟
https://fujisan.ne.jp/
【北関東】
都道府県別魅力度ランキングで40番目以下に位置する北関東。
しかし、栃木の那須高原や日光をはじめ、群馬の草津、茨城の牛久大仏など自然豊かで魅力的な名勝や温泉の名所も多数あり、秋の行楽にうってつけのエリアといえるでしょう。
中禅寺湖(栃木県)
男体山の噴火によって約2万年前にできたと言われる中禅寺湖。周囲約25km、最大水深163mの日光を代表する湖です。紅葉を散歩しながら見て回るのもいいですが、遊覧船に乗って水上からの景色を楽しむのもおすすめです。
シーズンになると「紅葉廻り」コースも運行されるとか。見頃は10月中旬から11月上旬。
カエデ類の多さは奥日光でもトップクラスだそう。船上から紅葉の美しき大パノラマを堪能してみてはいかがでしょうか。
写真提供:(公社)栃木県観光物産協会
▼日光市観光協会
http://www.nikko-kankou.org/
碓氷峠 めがね橋(群馬県)
めがね橋は長さ91m、高さ31mを誇る国内最大規模でレンガ造りの4連アーチ橋。
国の重要文化財に指定されています。現在は「アプトの道」といわれる遊歩道が整備され、橋の上を歩くこともできるようです。
橋の下から鮮やかな紅葉の中に佇む重厚なめがね橋を見上げてみましょう。思わず息をのむ美しさに驚くはずです。
見頃は11月上旬から中旬。橋の上と下、角度を変えてカラフルな景色を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。
▼安中市役所
https://www.city.annaka.lg.jp/kanko_spot/megane.html
花貫渓谷(茨城県)
花貫ダムから名馬里ヶ淵、小滝沢キャンプ場にかけて美しい景観が続く花貫渓谷。
ハイキングコースが整備されているため、渓谷と紅葉の眺望をゆったり歩きながら楽しむことができます。
中でも長さ60mの汐見滝吊り橋からの眺めは、華やかで素晴らしく一見の価値あり。
橋の下には汐見滝、左右からは木々の枝がせり出しているので、間近で紅葉を堪能することができるでしょう。
見頃は11月中旬から下旬。川のせせらぎを聴きながら、マイナスイオンをたっぷり吸収しに行ってみてはいかがでしょうか。
▼高萩市観光協会
http://www.takahagi-kanko.jp/
◆◆秋にしかできない楽しみ方を経験して
赤や黄、オレンジなどに染まる紅葉の見ごろはわずか1カ月弱。
今回は関東地方の紅葉スポットを紹介しました。燃えるような赤や落ち着いた赤、淡くあたたかみを感じる黄色や鮮やかなオレンジなど木の種類や気温の変化によって様々な色合いを楽しむことができるのも紅葉の良さではないでしょうか。
この秋、忙しい日々の事は少しだけ忘れて美しき紅葉と向き合う時間を作ってみては。
※お出かけの際は、色づき状況や紅葉イベント開催情報など事前にお問い合わせ先にご確認ください。
※新型コロナウイルス感染拡大予防対策について、その他の最新情報などは公式サイト等でご確認ください。
次回は紅葉スポット中部編。北海道や東北の紅葉が終わりを迎える頃、紅葉前線はようやく中部地方まで来るようです。
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