廃棄するには惜しい素材をSDGsの取り組みに生かしたい。その想いから開発された株式会社片岡ケース製作所 月光工房の「月光万華鏡グラス」。熟練職人が丁寧に1つ1つのグラスに蓄光材を入れ、どのグラスも世界に一つだけのデザインとなっています。
廃材をSDGsの取り組みに生かしたいという思いからどのようなプロセスを経て実現に至ったのでしょうか?
株式会社片岡ケース製作所 月光工房作 岩田匡平さんにお話しを伺いました。
Youtube月光万華鏡グラス:https://youtu.be/h7QXU39vCqc
廃棄材料を使おうと思った経緯
近年SDGsが話題になっており、私が後30年事業を継続していく中で、何か取り組めることはないか?と模索しておりました。
工房スタッフとミーティングをしている時、月光グラスを作成する際に、余った蓄光材をグラスに入れていたら凄い商品が出来たと「月光万華鏡グラス」を見せてくれました。
ただ、これだけでは弱いと感じ、蓄光材メーカーの根本特殊化学㈱様に連絡をしたら「ロットアウト品や、サンプル品があり困っている」というお返事でした。それを譲っていただき、活用したい旨を説明したら快く引き受けてくださいました。
大企業が行う程、大きな効果はありませんが、弊社のような小さな零細企業でもSDGsの「12.つくる責任つかう責任」に取り組むことは大切であるし無駄ではないと思います。また、今回の取り組みによりSDGs「8.働きがいも経済成長も」に繋がったのも弊社にとっては、大きな収穫です。
商品開発の裏側
ずっと多色の蓄光材を使用したい思いはありましたが、コスト面から不可能でしたが今回、SDGsの取り組みとクラウドファンディングがきっかけでそれを実現することが出来ました。
余った蓄光材をグラス底面に少しずつ入れて行くのですが、蓄光材が固まる前に他の色を入れてしまうと混ざって綺麗に表現ができません。そのため、1回に2,3色ずつ入れて固めながらゆっくり、じっくりと作成するのです。
「月光万華鏡グラス」の製作には、かなりの日にちと時間が掛かります。細かいカットの部分に1つ1つ手作業で丁寧に蓄光材を入れており、色の配色は職人の感性でおこなっています。
また、明るい時に見た色と暗闇での発色が異なるため、配色には非常に苦労しております。しかし、それをすることにより新しい発見もあり、今後の商品作りに大きく活かす事ができるのです。
クラウドファンディング支援金の用途
「新たな蓄光材の可能性も見いだせました。今後の商品づくりに。」
今回、「月光万華鏡グラス」を作っていく中で、今までにない、様々な蓄光材を混ぜて新たな発見がありました。それらのノウハウを生かし、今回のクラウドファンディングでご支援頂いた支援金で、新しい多色の蓄光材料の調達に使用させていただきたいと思います。
また、弊社のような零細企業がSDGsの様々な項目に取り組む事は大変なため、それらの資金にも充てさせていただきます。
工房スタッフのみなさんと㈱片岡ケース製作所岩田社長(左から二人目)、
今回お話を伺った岩田さん(右から二人目)
▼株式会社片岡ケース製作所 月光工房 HP
https://www.instagram.com/kataokacase/