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【教育の多様化】STEM教育からカウンセリングまで!子どもの可能性を広げる教育法

お子様の教育に不安を感じていませんか?少子化やグローバル化が進む中、子どもたちの未来をどう支えていけばいいのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事ではオンライン授業、STEM教育、そして心のケアなど、子どもたちの成長をサポートする様々な取り組みを紹介します。

 

オンライン授業の活用

日本では、人工知能やビッグデータなどの先端技術が高度化する中で、ひとりひとりのニーズに合わせる形で社会的課題を解決するSociety5.0時代が到来しています。急速な社会変化が伴う「予測困難な時代」を生き抜くために、デジタル技術を可能な限り活用し、児童の可能性を引き出すための学びの場を整備する必要があるとされ、オンライン教育の活用が徐々に進んできました。

文部科学省の「教育現場におけるオンライン教育の活用」によると、オンラインを活用した質の高い教育の実現として、学習の遅れの見られる児童にはより重点的に指導を行ったり、学習進度の早い児童には発展的な学習に取り組む機会の提供や、外国語、プログラミングなどで外部の専門家と連携して指導を行ったりすることが挙げられています。また、学校で学びたくても学べない不登校児童生徒や病気療養児が、自宅や病室等で行うオンラインを活用した学習について、一定の要件を満たしていれば出席扱いとし学習の成果を評価に反映するといった動きもあるようです。

参考:「教育現場におけるオンライン教育の活用」文部科学省 

海外では、日本よりも教育のデジタル化が進んでいるように思います。最近では、留学しなくてもオンラインで海外の大学などの学位が取得できる可能性も広がっているようです。留学に行く前に実際の授業がどのように行われているのか、自分はついていけるのかなどの体験もオンラインで確認できる学校もあります。

海外のオンライン教育は、新しい形の学びを提供しており、今後もますます進化していくことでしょう。それに伴って、日本の動きにも注目していきたいですね。

一方でメリットが多いように思えるオンライン教育ですが、もちろんデメリットはつきもの。自宅でのオンライン授業は、自分で計画を立てて学習しなければならないので、自己管理の意識がより強く求められます。真面目にコツコツと学習できる子とそうでない子の性格的な違いを考えると、対面授業に比べて成績に差が出てしまう可能性もあります。また、視力低下等の健康面における配慮などの留意事項についても、周知を図る必要があるでしょう。

STEM教育(ステム)の推進

世界各国で「STEM教育」が導入され始めています。STEM教育とは「Science」「Technology」「Engineering」「Mathematics」それぞれの頭文字をとった言葉で、科学、技術、工学、数字の教育分野を総称しています。簡単にいうと、子供のうちからロボットやIT技術に触れて自分で学ぶ力を養う新しい時代の教育方法です。先生が教え、生徒が覚えるというこれまでのスタイルの学び方では、人工知能を使いこなせる人材には育たないとか…。新たな時代に必要とされるのは自発性や創造力、判断力、問題解決力を持つ人材です。プログラミングやロボットの組み立てなど、実戦的な経験の中で成長し、専門性の高い人材を増やすことがSTEM教育の本質的な狙いです。アメリカでは2000年代からこの教育法に力を入れています。

また、現在ではSTEM教育に「ART(芸術)」を加えた「STEAM教育(スティーム)」も注目されています。芸術と言っても、絵を描くことや楽器を演奏するなどのことではなく、何を美しいと思うのか、何が幸せなのかといった哲学をテクノロジーと融合させることを目的としています。例えば、現代の生活はさまざまなテクノロジーで溢れ、ますます便利になってきました。しかし、本当にそれだけでいいのか、もっと人間が幸せに、心が豊かに暮らす方法はないのか、という風に考えるのが「ART」の部分に当たります。

2020年から小学校でのプログラミング教育が必修化されたものの、日本のSTEM教育は海外と比べるとかなり遅れています。そのため、日本のIT分野での競争力低下を懸念する声も多くあるのは確かです。しかし、民間の教育関連企業などでは、子供向けのワークショップや親子で体験できる授業イベントなどを積極的に行い、サービス展開を進めています。STEM教育に早い段階から触れるため、そういったイベントに積極的に参加してみるのも必要なことなのかもしれません。

グローバルリーダー育成プログラム

近年日本では、大企業を中心に海外を拠点とした事業を積極的に展開しています。そこで注目されているのが「グローバルリーダー」です。グローバルリーダーとは、国籍や文化、言語、価値観の異なる外国人と協力し、グローバル環境下でビジネスをリードできる人材のことを指します。そんなグローバルリーダーに語学力はもちろん、自己管理能力や人間関係構築力、異文化対応能力、経営基礎力、ビジネススキル、マネジメント力、リーダーシップ、レジリエンスなど多くの能力が必要です。最近では、グローバルリーダーを目指すための育成プログラムを受けることも可能になりました。プログラムには、オンライン形式での英語講座や課題解決や表現する力を育成することを目的とした探求力育成講座などがあるようです。大学院やビジネススクールに進学することも重要な能力を養うひとつの方法ですが、社内の人材育成制度でグローバルリーダー養成に取り組んでいる企業もあるようです。入社することができれば、働きながら実戦的に能力を身につけていくことができます。気になる方は、企業の人材育成方針を確認したり、国などが公表している好事例集などを参考にしたりしてみるといいかもしれません。

個別指導やカウンセリング

日本でカウンセリングというと、心が病んでいる人が受けるものという認識が強いのではないでしょうか。うつ病など、病気が発症してから初めて利用するようなイメージです。欧米ではカウンセリングの敷居が低く、精神疾患を治すために受けるというよりも、精神疾患にならないために自己管理の一環としてカウンセリングを受けるようです。学校ではスクールカウンセラー協会という組織体制で悩みをかかえる生徒に対応しています。

日本では家庭と学校の協同及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的として、2023年に日本スクールカウンセラー協会が発足されました。しかし、授業などを通じてカリキュラムの中で技能の育成や予防に力を入れているアメリカと比べると、まだまだ日本の対応は遅れているように思います。

 

いかがでしたでしょうか。

オンラインを活用することで、国内外の社会や文化に触れることが簡単にできるようになってきています。今後ますますオンラインが当たり前になっていけば、学校間格差や家庭環境による格差、学歴格差などの問題も解決していくのではないでしょうか。

さまざまなテクノロジーで溢れる現代を上手に生き抜くのは難しいことなのかもしれません。自分はついていけてるのだろうか…と時に不安になることもあるでしょう。そんな不安を少しでもなくすために、STEMSTEAM教育、グローバルリーダー育成プログラムがあるのかもしれませんね。あとはもう少し海外のようにカウンセリングは気軽に受けるものとして認識する人が増えることを願います。

 

 

Text by yumeka