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秋山シーズン到来!これを読めば大丈夫 初心者向け登山の基本【山選び編】

夏が終わり、冬を迎えるまでの短い秋。

暑すぎず寒すぎず、過ごしやすい気温が続くので、アウトドアには最高の季節です。

ここ数年、キャンプやグランピングなど、アウトドアに挑戦する人が急増しています。そんな中で、登山を始める人も増えてきたとか。秋の登山の醍醐味といえば「紅葉」ではないでしょうか。山頂から見る紅葉はもちろん、登山道や、池の周辺、滝の周辺などの紅葉も魅力的で、山によって違う景色を楽しむことができます。

 

前回は、山登りに最適な基本の服装や装備についてご紹介しました。服装や装備を知ることで登山への期待がぐっと高まったのではないでしょうか。

お次は山選び。今回は、初心者でも挑戦しやすい山と登山マナーについてご紹介します。

前回:秋山シーズン到来!これを読めば大丈夫 初心者向け登山の基本【服装・装備編】

【初心者の山選び】

登山に挑戦したいと思っても、初心者にとって山選びは結構大変。ポイントは、標高差が高くない山を選ぶことです。

標高差600m以内を目安にコース選びをすると、1日の歩行時間を34時間程度に留めることができます。ここでは、これから登山をはじめる人におすすめの3つの山をご紹介します。

 

高尾山(東京都)

ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポンにて、三ツ星を獲得している山として有名な高尾山。都心から約1時間の好アクセスながら、豊かな自然を楽しむことができます。

標高は約600m7つある登山コースの中には、整備された道もあり、小学生でも登ることが可能です。中でも1号路である「表参道コース」がおすすめ。途中、男坂と女坂と呼ばれる分岐がありますが、女坂の方が比較的ラクに登る事ができます。

 

見どころは「タコ杉」と呼ばれる大きな杉の木。根の部分が波打ち、タコの足のように見えるのが特徴です。隣には、頭をなでると運を引き寄せると言われている「開運ひっぱりだこ」が鎮座しています。

また、その先にある薬王院手前には、天狗が腰かけて参拝者を見守っていると言われている「天狗の腰掛杉」も。

樹齢700年を超える見事な杉の木から、自然のパワーを頂きましょう。ケーブルカーや、リフトもあるので、体力に自信がない方でも気軽に楽しむことができます

名物グルメもたくさんあり、おすすめは販売個数500万個を達成した大人気の「天狗焼」。赤や黄色に色づく木々を眺めながら、ぜひ味わってみてください。

 

 

▼八王子観光コンベンション協会
https://www.hkc.or.jp/

 

 

瑞牆山(みずがきやま)(山梨県)

日本百名山に選ばれ、初心者から経験者、老若男女幅広い登山者に人気の瑞牆山。切り立った岩肌が積み重なった様な特徴的な見た目をしています。

初心者の方は特に、ここ登れるの?と不安に思うかもしれませんが、意外に登りやすい山、として知られていますのでご安心を。また、登りやすいだけでなく、登りごたえもあるのも人気の理由です。

 

 

おすすめは「瑞牆山荘のコース」。岩場や少しの鎖場はありますが、技術が必要となる箇所はありません。

日帰りで登れる山ですが、富士見平小屋を起点として、奥秩父の主峰、金峰山を12日で登るプランも有名で、宿泊登山としても楽しむことができます。そのため、初めてテント泊をする方にもおすすめです。

山頂からは、八ヶ岳の山々や金峰山への稜線を望むことができ、登ってよかったと心から思える絶景を堪能することができるでしょう。

 

▼山梨県北杜市公式サイト
https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/tourism/t-articles/mizugakiyama.html

 

 

美ヶ原高原(長野県)

松本市、上田市、長和町にまたがり、日本百名山に選定されている美ヶ原高原。その名の通り、美しい景色を楽しむことができる場所で、まるで海外に来たかのような風景を眺めることができます。

美ヶ原周辺はさまざまなコースが縦横無尽に張り巡らされていますが、初心者には高低差がほとんどない「アルプス展望登山コース」がおすすめ。

山頂である王ヶ頭までの道中に、北アルプスの山々を眺めながら歩ける人気のコースです。また、山登りだけでなく、標高2000mの場所にある広大な敷地の美術館や、天空のリゾートといわれる王ヶ頭ホテルで、優雅な時間を過ごすこともできます。

日帰り登山を楽しむもよし、美術館やホテルの満喫を考えて2日ほど滞在するもよし。自分のレベルに合わせていろんなコースを楽しむことができるので、足を運ぶたびに新たな感動に出会えるはずです。

 

 

▼美ヶ原高原観光協議会
http://www.utsukushigaharakogen.jp/

 

 

【初心者が覚えておきたい最低限の登山マナー】

ビジネスマナーやテーブルマナーなど、身の回りのさまざまなシーンでマナーは重要視されます。それは登山でも同じ。

山を楽しむ者同士が不快に感じないために、初心者が最低限覚えておくべきマナーをご紹介します。

見ず知らずの人にも挨拶する

気持ちよく楽しむためにも挨拶は必要です。また、挨拶すると相手の性別や服装をなんとなく覚えているものです。

万が一トラブルが起きた時に捜査の手掛かりになります。

ゴミは必ず持ち帰る

山小屋にゴミ箱があったとしても、関係者の許可なく捨てることはマナー違反になります。

食器は洗わない

調理に使用した油分や塩分を山に捨てることで、自然環境の破壊に繋がるためです。

登りが優先

山ではよく「登りは体力、下りは技術」と言われます。

下りの人を急がせてしまうとケガのリスクが高まります。双方の気持ちになり、安全を確保し譲り合うようにしましょう。

一列右側通行で歩く

2列以上で歩くと追い抜きやすれ違いの邪魔になってしまうためです。

自然保護と環境保全に配慮する

環境安全、繁殖保護に配慮し、植物の採取などは避けるようにします。

ケガ人や遭難者を見つけた場合は救助を求める

ケガ人や遭難者を見つけた場合はそのままにせず周囲に援助を求めるようにしましょう。ケガの応急処置など、できる限り対処します。

ただし、危険な場所に近付くこと、他人の血液に触れることは避けるようにします。

タバコは風下で

非喫煙者に配慮し、風下で吸うように心がけましょう。

16時までに到着

自分が持つ灯り以外は何もない真っ暗な山の夜は、道迷いや遭難の危険が高まります。

余裕をもって15時には到着するように、無理のない登山計画を立てるようにします。

早寝早起き

山での睡眠は19時から翌4時を目安に。夜間に会話する声などは周囲の迷惑になってしまうので気を付けるようにしましょう。

テントはひとつ

岩場や傾斜のある場所が多いキャンプ場は、テントの設置場所が十分に確保できません。

スペースを有効に使用するために、グループで行った際も、ひとつのテントで眠るようにしましょう。

 

◆◆一歩踏み入れれば非日常がひろがる

いかがでしたでしょうか。

新しいことを始めるのに不安はつきもの。しかしそれは、新しい自分に出会えるチャンスかもしれません。不安をプラスに考えて、ぜひ山登りに挑戦してみてください。

一歩踏み入れれば、そこは大自然に囲まれた非日常空間。最高の癒しスポットが広がります。山登りが趣味になれば、体力がついたり痩せることができたりと、健康にも繋がります。また、山仲間ができるなど、新たに人間関係を築くこともできるでしょう。

みなさんの、山登りを始める後押しになれば幸いです。

 

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