春の象徴「桜」は、日本の国花として古くから愛されてきました。
毎年欠かさず開花予想がニュースで取り上げられるほど、日本人には馴染み深く、開花を今か今かと待ち焦がれる方が多いのです。
有名な俳人、松尾芭蕉の一句に「さまざまの事おもひだす桜かな」というものがあります。この句のように、日本人は桜にさまざまな思い出を重ねてきました。
桜の花は、満開からわずか1週間ほどで徐々に散り始めてしまいます。
だからこそ見逃すことなく、今年も桜の景色に思い出を重ねたいものです。
今回は、「桜を綺麗に見ることができる絶景スポット」を地方ごとにご紹介いたします。
目次
01/【北海道】二十間道路桜並木
2000本以上の桜が直線7㎞に渡って咲き誇り、その美しさは「日本の道百選」をはじめ「さくら名所100選」や「北海道遺産」に選ばれるほど。ちょっと遅れてやってくる北国の春、桜の見ごろは5月上旬のようです。また、桜まつりではお土産等を販売する出店が軒を連ねます。皇族などの方々が使用なされた家具や馬具など、国宝級の品々が所蔵されている龍雲閣は、この祭りの開催期間中のみ一般開放しているとのことなので魅力的です。
▶ https://shinhidaka.hokkai.jp/kankoukyoukai/nizyukken/douro
02/【東北:青森県】弘前公園
弘前城がある広大な敷地には、ソメイヨシノをはじめ、シダレザクラなど52種類にも及ぶ桜が約2600本咲き誇ります。日本最古のソメイヨシノや、日本一太いソメイヨシノなども見どころ。また、弘前公園西濠ではさくら祭り期間中、貸しボートに乗る事ができます。桜に囲まれ漕ぐボートは弘前公園ならではの楽しみ方のひとつ。夜にはライトアップがあり、昼間とは違った幻想的な桜を鑑賞することもできるそうです。
▶ https://www.hirosakipark.jp/sakura/
03/【関東:埼玉県】幸手権現堂桜堤
四季折々の花を楽しむことができる権現堂公園に位置し、春には、約1000本のソメイヨシノが1㎞に渡って咲き誇ります。そのそばには菜の花畑が広がっており、菜の花の道を歩きながらの桜の鑑賞は、全身で春を感じることができます。ピンクの桜と、黄色の菜の花、そして青い空のコントラストは見応えがあり、フォトスポットとしても人気があります。また、桜まつりには多くの物産店が軒を連ねるそうです。
04/【北陸:石川県】能登鹿島駅
約100本のソメイヨシノが両ホームから構内を覆うように咲き誇り、桜のトンネルができるため「能登さくら駅」という愛称をもちます。この桜は鉄道の開通を祝い、地元の方々で植樹したそう。駅に列車が入ってくると、歓声が上がり、たくさんの人がカメラを構えます。近くには七尾湾が広がり、普段は小さくひっそりとした無人駅。夜になるとぼんぼりの柔らかい光が桜を照らし、昼間とは違った印象で楽しむことができる、風情ある場所として親しまれています。
▶ http://www.nototetsu.co.jp/html/ensen/notokashima.htm
05/【中部:愛知県】東山動植物園
植物園の桜回廊では、早咲きの河津桜、桜のトンネルを作る糸桜など、時期ごとに100種類1000本の桜が次々と見頃を迎えます。また、散った花びらが道を覆う桜のじゅうたんにも心が惹きつけられること間違いなし。動物園では、桜と動物の写真を撮ることができ、この時期ならではの楽しみ方です。春まつり期間中は絶滅危惧種ウォークラリーや飼育員による動物の解説など、イベントも開催されるとのこと。
▶ https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/
06/【関西:滋賀県】豊公園
豊臣秀吉の出世城としても知られる長浜城がある公園で、園内には様々な銅像や記念碑などが飾られています。その歴史に触れることができる長浜城歴史博物館(長浜城)を囲むように、約600本の桜が咲き誇る美しさは「さくら名所100選」に選ばれているほど。天守閣からはあたり一面ピンク色の景色が広がり、桜の海のような景観を眺めることができます。また、下から見上げた時の桜越しの長浜城もこれまた絶景ですよ。
▶ https://www.city.nagahama.lg.jp/0000000230.html
07/【四国:高知県】ひょうたん桜公園
桜の古木として、高知県の天然記念物に指定されているひょうたん桜は、樹齢約500年、樹高約21m、根元廻り約6mと言われています。つぼみの形がひょうたんに似ていることから「ひょうたん桜」と呼ばれるようになり、学名はエドヒガンです。この時期に地元の人たちが出す売店の桜ゼリーも名物なのだとか。その他にも、地元特産品のブンタンなどの販売も行っているようです。
▶ https://www.town.niyodogawa.lg.jp/life/life_dtl.php?hdnKey=948
08/【中国:広島県】世羅 甲山ふれあいの里
約250本のしだれ桜の並木道は全国屈指の美しさ。他にも、ソメイヨシノや八重桜など様々な桜を楽しむことができます。また、桜まつり開催期間中はお花見弁当も販売しているようなので、広場でお弁当を食べながらの桜の鑑賞もおすすめです。
他には茶店やレストラン、特産品販売コーナーなどがあり、長い時間楽しむことができそうです。「桜まつりフォトコンテスト」を開催するようで、入賞作品は夏頃行われる作品展に展示されます。美しい桜の思い出を写真に収め、ぜひフォトコンテストに参加してみてください。
09/【九州:熊本県】白水温泉 竹の倉山荘
高台に佇む癒しの宿。阿蘇山の麓にあり、大浴場露天風呂では、桜と南阿蘇外輪山を眺めながら入浴することができます。炭酸ナトリウムを多く含み、入浴すると肌がすべすべと滑らかになることから「美人の湯」とも呼ばれるのだとか。日帰り温泉も可能なので、多くの人がここでしか見ることのできない、桜と阿蘇山のコラボレーションを見に訪れるそうです。
▶ http://www.takenokura.co.jp/sp/
10/【沖縄】名護城公園
琉球寒緋桜が咲き誇る約2㎞の遊歩道で、日本一早い春の訪れを感じることができます。
1月下旬から2月上旬には咲き始める寒緋桜は、沖縄に自生している品種の桜で、よく目にする淡い色の桜とは違い濃いピンク色が特徴です。
加護城跡内、奉納殿の横にある琉球寒緋桜の幹には、自然にハートの形に穴が空いていることから恋愛成就の「恋桜」と呼ばれ人気なのだとか。
また、展望台からは東シナ海と共に桜を眺めることができるそうです。
◆◆咲き誇る日本の宝◆◆
いかがでしたでしょうか。
今回紹介した場所以外にも、日本国内にはたくさんの桜の名所が存在します。
知る人ぞ知る穴場スポットもある事でしょう。
初めに言った通り、満開からわずか1週間ほどで徐々に散り始めてしまう桜。
その儚ささえも桜の魅力なのだと私は思います。
見てみたい桜の景色があればぜひ、足を運んでみてください。