前回:四季の庭と黄金が彩る、極上のひととき。「登河」<前編>
黄金色のだし巻き玉子と鰻の、絶妙なコンビネーション
大きめにカットされた蒲焼きとだし巻き玉子が、仲睦まじく重に収まった「中黄金うな重」。
鰻は身がふっくらと焼きあがっており、箸で持ち上げた瞬間にほろりと崩れてしまいそうになるほどだ。ご飯は岐阜県産の小粒な米「にこまる」を使用。タレに絡めることを考慮して少し硬めに炊き上げている。鰻と一緒に頬張ったときに、口の中がご飯でもたつかないようにという配慮もされているのだそうだ。
吸い物に浮かぶかわいらしい毬麩は、近所にある「麩柳商店」のもの。明治時代の創業で、今では珍しくなった麩専門店なのだそうだ。意外なところに見受けられたちょっとした遊び心に、思わず破顔してしまう。
なんといっても特筆すべきは、この黄金色に輝くだし巻き玉子。
かつおだしに白だしとみりんを名古屋コーチンの卵に合わせ、空気を含ませながら焼く。まずは玉子のみでいただいてみてほしい。ほんのり甘く、鰻との相性も抜群な味わいに仕上がっているのをわかっていただけることと思う。
「大切な日にも、そうでない普段のお食事にも。鰻をもっと親しんで食べていただけたら」と大森氏。鰻と出汁巻き卵が織りなす絶妙な味わいを、極上の空間の中でじっくりと堪能してみたい。
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<店舗情報>
ひつまぶし 登河 那古野本店
名古屋市西区那古野1-2-11
052-526-0063
11:30~14:30(L.O.14:00)、17:30~22:00(L.O.21:30)
(土日祝は~15:00(L.O.14:30)、17:30~22:00(L.O.21:30))
水曜休
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。
前編:四季の庭と黄金が彩る、極上のひととき。「登河」<前編>