“三位一体”で昇華する、歴史ある一杯
一度食べた者のほとんどが虜になるという「鰻まぶし飯」だ。
出汁を入れて土鍋で炊き上げたご飯に、ふっくらと焼き上げてタレをくぐらせた鰻をまんべんなく載せる。
この鰻そのもののうまさもさることながら、特筆したいのがタレの味わいだ。
先代から店を譲り受ける際に同時にいただいたという歴史ある味をもとに、
榎本氏が長年愛用している三重県尾鷲市の醤油と碧南市の九重みりん、そして氷砂糖で甘辛く仕立てて、継ぎ足しながら使っている。
シャキシャキとしたごぼうが食感の、錦糸玉子が彩りのアクセントになり、目でも舌でも楽しめる一杯だ。
「ご飯は少し硬めに炊くことで、タレがご飯粒の表面を覆うようにしています」と榎本氏。
出汁で炊き上げるという点と、鰻と玉子をふんわりと混ぜ合わせるという点で、ひつまぶしともまた異なる。
通常は「高砂」コースのシメでいただけるが、単品での注文も可能。
先代の思いと店の歴史、そして榎本氏のこだわりが三位一体となった至極の一杯を、ぜひとも味わっていただきたい。
<店舗情報>
割烹 良
名古屋市中区錦3-14-32 ROSE錦ビル2F
052-959-3944
11:30~14:00、18:00~22:00
日・祝休
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。