客も、スタッフも、関わる人が残らず笑顔になれる場所。レストランはそんな場所であってほしいと、よく思う。
それと同時に、人生の節目を彩る場所でもあってほしい、とも思う。ただし、もっと日常的に浸透する形で。例えばそれは、「記念日にレストランを」ではなく、「レストランで過ごす時間が記念」になるような。
「今日、なにかの記念日だっけ」と言われようものなら、「今日という記念日」であると、てらいもなくスマートに答えたくなるような。
客の数だけある記念日を、極上のホスピタリティで迎え入れてきた「クルヴェットダイニング」でなら、そんな甘酸っぱい大人のやりとりでさえも、かけがえのない日にしてくれることだろう。
都会に現れた、緑あふれるレストラン
名古屋駅から徒歩3分という好立地。駅で待ち合わせをして、アイスブレイクを楽しんでいるうちにちょうどいい頃合いで見えてくるのは、豊かな木々。緑に包まれるようにそっと入り口を構えるのが「クルヴェットダイニング」だ。
森の中の隠れ家を見つけたような気持ちで店に入ると、レストランらしいどこかラグジュアリーな雰囲気が漂い始める。
赤や黒といったシックな色合いでまとめられたしつらいが、そう感じさせるのかもしれない。天井の高さを生かし、贅沢に空間を使っているおかげか、テーブルへ通されてもプライベートな気分は保たれたままで居心地がよい。
奥に視線をやると、シェフたちがいきいきと仕事をする様子を見ることができる。
音や香りで料理への期待を高めてくれるオープンキッチンは、ラグジュアリーな空間にほんの少しカジュアルさをプラスするような気がする。
この店は、母体が結婚式場を運営していることもあり、同式場で結婚を控えたカップルや、晴れて夫婦になった2人が記念日ごとに毎年訪れる、といったことがままあるのだという。何組もの幸せを彩ってきた同店において、2021年から料理長に就任した宮原郁人氏はこう話す。
「皆様の人生の節目に携われることは、レストランの料理人としてとてもうれしいことですね。お客様それぞれにご来店の理由をお聞きすることはなくても、ここでの時間がまた何かの記念になればと思います」
ホテルや結婚式場で長く研鑽を積んだ宮原氏。若くして「FHA2014国際料理コンクール シンガポール大会」において、日本代表の一員として銅メダルに輝くなど、国内外のコンクールで華々しい受賞歴を持つ。
そんな彼がつくる料理には「忘れられない時間」を演出するなにかがあるように思える。
味、見た目、調理法。目で見て、味わってわかる部分にもあろうが、きっとそれだけではない。
彼の腕が光る所以を、今宵のスペシャリテで探し当てていきたいと思った。
<後編へ続く>
6月23日更新予定
驚きと喜びの饗宴。「クルヴェットダイニング」<後編>
店舗情報
店名 | クルヴェットダイニング |
---|---|
営業時間 | 17:30~22:00(L.O.20:30) ※ご予約・お問い合わせは13:00より |
定休日 | 土曜日・日曜日・祝日 |
電話番号 |
052-561-1133 |
住所 | 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅2-38-18 クルヴェット名古屋 1F |
座席数 |
34席 |
お支払方法 |
カード可(VISA、MASTER、JCB、AMEX、Diners) |
アクセス |
各線[名古屋駅]1番出口より徒歩3分 |
駐車場 |
なし |
URL |
新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。