スポンジ生地にたっぷりの生クリームやフレッシュなフルーツ、ジャムなどを乗せて巻いたロールケーキ。見た目の美しさも特徴的で、贅沢気分が味わえる洋菓子のひとつですよね。
ロールケーキのバリエーションは非常に豊かで、シンプルなものからふんだんにフルーツを使った豪華なものまで、気分に合わせて選ぶことができます。
今回はそんなロールケーキの発祥地や歴史、レシピなどをご紹介します。
目次
ロールケーキの歴史
ロールケーキの歴史については、いくつか説があります。
その中でも有名なのが、1880年~90年頃ヨーロッパの料理本で紹介された「スイスロール」と呼ばれるロールケーキです。名前の由来は、スイスのお菓子ルーラートだといわれています。
その後、アメリカに渡りジェリーロールという名で紹介されヒットしました。そしてヨーロッパに戻り、改めて注目されたそう。ロールケーキとは円柱形に巻いたケーキの総称です。
ところで、クリスマスケーキとして定番のブッシュ・ド・ノエル(Bûche de Noël)も、ロールケーキに似た形をしていますよね。
「ビュシュ(ブッシュ)・ド・ノエル」はフランス語でビッシュ=薪・木の切り株、ノエル=クリスマスを意味し、直訳すると「クリスマスの薪」という意味になります。
つまり、ブッシュ・ド・ノエルは木の切り株に見立てたクリスマスケーキという意味。ロールケーキと見た目は似ていますが、そのケーキが持つ意味合いに少し違いがあります。
日本で普及したきっかけ
日本では、1950年ごろからロールケーキが普及し始めました。山崎製パンが販売した「スイスロール」が、日本でロールケーキが普及したきっかけだと言われています。
スポンジケーキを厚めにカットして、薄くバタークリームを塗った後、くるくると巻き上げて作られていました。やがてスイスロールは美味しいと評判になり、家庭のおやつとして広く普及していきました。その後いろいろなお店でも販売するようになり、「ロールケーキ」として定着したのです。
2000年代になると、ロールケーキ専門店が登場し始めました。全国各地に専門店が広がり、コンビニスイーツとしても販売されるようになります。今では、定番のおやつとして日常的に食べられている洋菓子といえるでしょう。
レンジでできるふわふわロールケーキを紹介してくれたInstagram@cafem_ogさん。
30分ほどで完成するのでロールケーキファンには外せないレシピですね。Instagram@cafem_ogさんのブログではいろいろなスイーツレシピを、楽天ROOMではお菓子作りに欠かせないおススメアイテムなどを紹介していますので是非、参考にしてみてください!
秋の味覚・栗を使ったロールケーキを紹介してくれたInstagram@azumi0120さん。生地にコーヒー、中身に栗をふんだんに使用した贅沢な組み合わせ。
Instagram@azumi0120さんのLINEVOOMでは、Instagramで公開していないレシピなどもUPするそうですよ。
是非、チェックしてみてください!
世界のロールケーキ
スペインのロールケーキBrazo de Gitano(ブラソ・デ・ヒターノ)は「ジプシーの腕」と呼ばれています。
褐色の肌をした民族「ジブシー」から名付けられました。
日本のロールケーキとは異なり、外側が褐色になっているのが特徴。ケーキの表面に焦がしカラメルが塗られ、甘さの中にほんのり苦味を感じることができるケーキです。
ポーランドの伝統手的なお菓子Makowiec(マコヴィエツ)。
ドライフルーツと蜂蜜で漬け込んだケシの実のフィリングを巻いたロールケーキ。クリスマスシーズンの定番お菓子ですが普段でもよく食べられているようです。
ケシの実のフィリングを使うと簡単に作ることができるのでポーランドでは自宅でよく作られています。
ロールケーキの特徴
ロールケーキは、四角く薄く焼いたスポンジケーキの上にクリームを薄く塗り、巻き寿司の要領で端から巻いて作られます。
食べる際は、円柱状のケーキを好きな厚みに切り分けますが、その断面のきれいな渦巻き状の形がとても美しく見た目も楽しいケーキです。
プレーン味のスポンジとホイップされた生クリームだけで作られたものは、シンプルで飽きのこない味わいが楽しめます。卵白をじっくり立てることで、しっとりとしたロールケーキの生地に。
そしてスポンジ生地の厚さにムラがあると、生地をきれいに巻くことができません。どの工程にも繊細な注意が欠かせないのです。
ロールケーキの生地は、抹茶なら緑色、ココアやコーヒーなら茶色、他にもピンクや黄色といったように、混ぜる食材によって、さまざまな色そして味わいが表現できます。
中には複数の生地を混ぜることで、ストライプやアニマル柄といった個性的な模様を表現したスポンジ生地もあります。
また、ロールケーキの形は渦巻き状に巻かないものもあります。輪っかにしたスポンジの内側にクリームを充填するという方法で作られており、生クリームをより味わうための工夫といえるでしょう。
シンプルな材料ながら、お店によってさまざまな差別化が図られ工夫がされています。
ロールケーキの作り方
- 卵は室温に戻します。天板にオーブンシートを敷き、薄力粉とコーンスターチは合わせてふるっておきます。オーブンを200℃に温めます。
- 卵とグラニュー糖をボウルに入れ、70℃くらいの湯せんにかけながら、泡立て器で泡立てます。生地をすくうとゆっくりとリボン状になって落ちるくらいまで泡立てます。
- 2をさらにゴムべらで切るようにしっかりと底から混ぜることで、泡のきがめ細かく整います。少し生地がゆるくなり、つやが出てくる状態まで良く混ぜましょう。
- 用意しておいた天板に生地を流し入れて平らにならし、200℃のオーブンで10分焼きます。中心を押して軽い弾力があれば焼き上がり。
- 天板から外し、ひっくり返した状態でケーキクーラーの上にオーブンペーパーを敷き、紙をつけたまま冷まします。粗熱が取れたら、乾燥しないよう全体をラッ プでカバーします。完全にスポンジ生地が冷めたら紙をはがし、焼き色がついた面を上にしてはがした紙の上におきます。
- クリームを塗りフルーツを散らす。
- 手前を折り込むようにして、のり巻きを作る要領で一気に巻き上げます。巻き終わりを下にして、ロール全体を紙で包み、形を整えます。冷蔵庫で1時間以上は冷やしてクリームを落ち着かせましょう。
◆◆まとめ
ロールケーキは材料の基本がスポンジ生地とクリームとシンプルなため、パティシエの腕が試される一品。お店ごとのスポンジ生地とクリームをぜひ食べ比べてみたいですよね。大人気の専門店には行列ができることもあるそうです。
是非、お気に入りのロールケーキを見つけてみてください。