FOOD

もうすぐクリスマス!世界各地のクリスマスケーキをご紹介

 

国ごとに独特の楽しみ方や、思いが込められたクリスマスのお菓子。

日本でもクリスマスシーズンになると、さまざまなクリスマスケーキが登場します。どれを食べるか選ぶのもクリスマスの楽しみのひとつですよね。

世界各国でクリスマスに食べられるスイーツにはどんなものがあるのでしょうか?

 

■デコレーションケーキ

日本では、サンタクロースやクリスマスツリー、ろうそくやチョコレートなどで飾った華やかなスタイルのクリスマスケーキが定番。

このデコレーションされたクリスマスケーキは、大正時代に不二家が初めて販売した日本独自のスタイルです。

一般家庭に冷蔵庫が普及した1950年代から広まったとされています。

 

■ブッシュドノエル

ブッシュドノエルの「ブッシュ」とはフランス語で「薪」、「ノエル」は「クリスマス」を意味し、直訳すると「クリスマスの薪」という意味です。その名の通り、フランスの伝統的なクリスマスケーキです。

 

ロールケーキを倒した丸太に見立てて、チョコレートクリームなどでデコレーションされます。

フォークでクリームを引っ搔くことで木皮の模様を描いています。日本でも多くの洋菓子店で見かけるおなじみのケーキです。

■シュトーレン

ドイツではシュトーレンが定番のクリスマスケーキです。

シュトーレンの生地にはドライフルーツやナッツが練りこまれ、表面には砂糖がまぶされています。たっぷりのバターと一緒に練りこんで焼いた長細い形をしたパンで、ずっしりと重くて日持ちするのが特徴です。

 

シュトーレンは寝かすと味がなじんでおいしくなるので、焼き立てから少しずつ味が変わっていくのをドイツの人々はクリスマスを楽しみに待ちながら味わうそうです。

 

■クグロフ

クグロフは、オーストリアのクリスマスに欠かせないお菓子。オーストリアから嫁入りしたマリー・アントワネットがフランスへ持ち込んだものだとも、それよりはるか昔、キリストの誕生を祝う東方の三博士が家に泊めてもらったお礼に焼いたものだともいわれています。

 

発祥地アルザス地方ではベーカリーショップに並べられていることが多いというクグロフ。一家に1台はクグロフ型があり、クリスマスやお祝いのときに食べる定番のスイーツです。

陶器の型はオーブンの熱がゆっくりと均一に伝わるため、ふんわりした食感の生地になるそう。

 

■ジンジャーブレッド

アメリカではクリスマスケーキを食べる風習はあまりありません。

ジンジャーブレッドマンと呼ばれるシナモンやナツメグの入った生姜味の人型のクッキーや、クリスマスツリーや雪だるま、ベルや星などクリスマスをイメージするものを型どったクッキーをよく見かけるそう。

 

ジンジャーブレッドの根源は900年代ともいわれ、ジンジャークッキーが人の型(ジンジャーブレッドマン)になったのは16世紀のこと。

イギリスのヘンリー8世が当時流行していたペストの予防に生姜が効果的だと知り、生姜を食べることを国民に推奨しました。国民は国王に似せて生姜を使ったお菓子を焼いたのが始まりだそう。生姜やシナモンなどの強い香りのする香辛料は魔よけになると言われていました。

 

そのため、家族の無病息災を願いクリスマスシーズンに作ってツリーに飾るようになったのです。

 

ウォルト・ディズニーの名作『メアリーポピンズ』ではジンジャーブレッドが登場して話題になりました。また、グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』に登場するお菓子の家は、ジンジャーブレッドハウスをモデルにしたそう。数々の名作にも登場するクリスマス気分を盛り上げてくれる焼菓子のひとつです。

 

■ミンスパイ

東方の三博士がイエス・キリストの誕生を祝うために捧げた没薬が、ミンスパイの起源と言われています。

あまり日本では見かけないミンスパイですが、独自のスパイスで香りづけしたドライフルーツとナッツ、甘酸っぱいりんごのピューレを包み込んだ一口サイズのパイです。

パイ生地の表面には星や十字が可愛らしいく型取られ、華やかなクリスマスを彩る伝統菓子です。

 

■カンセケーエ

カンセケーエは、古くから北欧で親しまれてきた、デンマークのお菓子です。デンマーク語でカンセ(kranse)は花輪、ケーエ(kage)はケーキという意味があります。

生地のベースにマジパンを使用しています。マジパンとは、ヨーロッパでお菓子によく使われる材料で、アーモンドを挽いて砂糖を練りあわせたもの。デンマークではスーパーで気軽に購入できます。マジパンは粘土のように成形しやすいのが特徴で、お祝いによって様々な形にアレンジして楽しみます。

 

クリスマスや大晦日にはサイズ違いの輪を順に重ねてタワーのようにしたり、結婚式のお祝いにはホルンの形にすることもあるそう。

まわりはサクッと中はもっちり、素朴な見た目とはうらはらに、アーモンドの美味しさと香りが広がる贅沢な味わいのお菓子です。

 

 

まとめ

クリスマスの気分をさらに盛り上げてくれるクリスマスケーキ。各国の伝統菓子の歴史的背景を知ると、さらに魅力的に感じるのではないでしょうか。日本でも味はもちろん、デコレーションもさまざまなクリスマスケーキが購入できます。世界各国のケーキを探してみるのも楽しいかもしれません。

 

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