2024年6月30日、愛知県立芸術大学室内楽ホールにて同大学作曲科教授・小林聡羅氏主催による鳥をテーマにした現代音楽中心のピアノコンサート『Bird‘s Sanctuary(鳥の聖地)』が開催されます。
このコンサートでは、モントリオールと日本を拠点に活躍するピアニスト・八坂公洋氏により、新作ピアノ作品が披露されます。
The Bird's Sanctuary from Hadi Jamali on Vimeo.
今回のコンサートは海外を拠点に活動するアーティストたちによる共同プロジェクトとしてスタートしました。
- Khosro Berahmandi (画家、マルチアーティスト)
https://khosro.info - Hadi Jamali(ビデオアーティスト)
https://hadijamali.com - Simon Bertrand (作曲家)
https://levivier.ca/en/le-vivier/individual-files/simon-bertrand - 渡辺裕紀子(作曲家)
http://yukiko-watanabe.blogspot.com/?m=1
カナダ政府の助成を受け、2023年5月にモントリオールで開催されたAccès Asie フェスティバルで初演されました。
愛知公演で披露されるのは、ビジュアルアーティストらが制作した美しい映像と共に、鳥の一日を描いたピアノ曲や、鳥の動きからインスピレーションを得て作られた楽曲が含まれ、主催者小林教授が2000年に書かれた曲もプログラムに加わり、その透明感ある作品がコンサートに深みを与えます。さらに、愛知に縁のある若手作曲家たちによる新作も初演される予定です。
近年、欧米を中心に自然と文化の関係を見直す運動が進んでいますが、音楽の分野でも「エコ・ミュージック」と称される、自然環境と音楽の関係性を問う試みが注目されています。
このプロジェクトでは、環境破壊によって減少している鳥に焦点を当て、「鳥の聖地」をサウンドとビジュアルで表現しています。
この愛知公演では、新進気鋭の作曲家3名に新曲を委嘱。そして、ワークインプログレス形式で対話しながら一つの作品に仕上げていく創作過程を観客に公開する企画が実施され、観客はクラシック音楽における従来の鑑賞スタイルから脱却し、自ら音楽を体験し理解する機会が提供されます。
また、このコンサートを通じて、異なる分野や世代、国籍を超えた交流が促進され、クラシック音楽にとどまらず、新しい音楽に興味を持つきっかけとなることが期待されています。
詳細は愛知県立芸術大学HPをご覧ください。 |
✎ 小林聡羅プロフィール
東京藝術大学音楽学部と大学院を卒業後、国内外の作曲コンクールで数々の賞を受賞。その中には、メキシコのカルロス・チャヴェス国際作曲コンクール第1位や、イタリアのジーノ・コンティッリ国際作曲コンクールでの名誉の楯受賞などが含まれる。さらに文部省在外研究員としてフィンランドにも留学。2022年にはタイで開催された第3回国際創造的芸術シンポジウム名誉賞を受賞。現在は愛知県立芸術大学音楽学部教授、名古屋音楽大学非常勤講師を務め、日本現代音楽協会や日本作曲家協議会会員、全日本児童音楽協会幹事として活躍している。群馬県出身。
✎ 八坂公洋プロフィール
八坂公洋HP:https://www.kimihiroyasaka.com/