NOVEL

選ばれない女 vol.7~なんか、もう、婚活辞めたいな~

悔しいが、今の愛沙の条件だけだと、この先成婚することは難しいかも知れない。

 

「わかりました。条件を少し変えてみます。でも、年収1500万円以上は譲れません」

「では、お相手の年齢をもう少し上げてみましょう」

 

早速検索をお願いしたかったが、その日は閉店の時間になってしまったので、自宅でゆっくり吟味することにした。

 

林からの助言もありアプリはモチベーションが下がるからと退会した。

これからは結婚相談所一本に絞ることにする。

 

―本当にこんなことで結婚できるのかしら。

 

半信半疑になりながら、愛沙は試しに携帯で検索をかけてみることにした。

 

―清水昇太。(しみず しょうた)

 

数人いた相手の中からマシだと思う人をピックアップし、プロフィールを見る。

全体的に丸みを帯びた、童顔の可愛らしい顔をしていた。

身長170センチ、体重68キロ、41歳。

年齢は少々上だが、許容範囲だ。

飲食店のオーナーシェフをしているようだ。

 

―うーん、正直顔はタイプじゃないけど…、お金持ってそうだし、一番言うこと聞いてくれそう。

 

愛沙は今度こそは、と清水にお見合いの申し込みをした。

 

「ただいま」

浮き足立った気持ちでリビングに入ると、珍しい顔が目に飛び込んできた。

「あれ、真奈美帰ってきてたんだ」

リビングで父、母と話し込んでいる様子の真奈美を見つけて驚く。

「おかえり」

「友則さんと悠斗も一緒?」

 

8歳になった甥の悠斗と、夫の友則が見当たらない。

「悠斗は2階で寝てるよ。旦那は置いてきちゃった」

いつもの柔らかい笑顔はどこへやら、力なく笑う。

 

なにかあったのだろうか。

「…ちょっと、わたし疲れちゃったから、先に眠らせてもらうね」

真奈美が出て行ったあと、ただならぬ様子に愛沙は両親に恐る恐る尋ねる。

「…どうしたの?」