NOVEL

 運命の輪 vol.5~遠い日の記憶 ~

「そうです、、あっ、そうね、かな?」

急に言葉を直せなくて、紗希は舌足らずになった。

「あはは、可愛い。紗希ちゃん」

 

肩に手を回されて耳元で囁かれる。

「ね、また会いたいな」

見ると無邪気な瞳が笑いかけている。

「そうね、会っても良いかな」

また思ってもいなかった答えが口から出た。

「やった!約束ね」

純也が紗希の小指に小指を絡ませる。

「指切りげんまん」

そう言って、純也は楽しそうに微笑んだ。

 

 

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純也とデートすることになった紗希はデートの当日、純也のフェラーリを見て何とも言えない心地悪さを感じた。果たしてその訳とは?