NOVEL

引きこもり女の裏側 vol.6 ~心にぽっかり空いた穴~

 

「初めまして。」

「どうも。」

 

よほど疲れているのだろうか、それとももともとの性格だろうか、やけにドライな人だ。かけている銀縁のメガネまでくすんで見える。

 

「今日は遠いところまでありがとうございます。」

「出張だったので、気にしないでください。」

 

この人、大丈夫かな。

 

仕事終わりにお願いしたのがまずかったのだろうか。期待が大きかった分、落差が激しい。エレベーターが目的の階をさす。

目指す部屋番号は、408だ。

 

 

next:2月16日更新予定

 愛されている実感がほしい。大切にされているのだと感じたい。それを叶えてくれる人に幸恵は出会えるのだろうか・・・