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10年婚活 Vol.4~またも行き詰る、でも打開策は...~

はじめは実家に帰ると必ず結婚の話が出て「いやだな」と思うくらいだったが、ありとあらゆる会話の結論が「結婚」に無理やりこじつけられた。父の仕事の人脈を使って何人か紹介を受けたが、会った女性は父の仕事の付き合いで会ってくれたようで、初めの1回会うのみでお見合いは終了。

昔からだが、相変わらず両親の金銭面の助け以外は当てにならない。次々に女性とくっつけようとしてくるがまったく上手くいかない。挙げ句の果てには、

「とにかく結婚してくれ」

 

私の親の癖で上手くいかない事があると先のことを考えず、とにかく終わらせようとしてくる。加えて私の母は古い昭和の女性だ。結婚で「父の下」という立場で苦労してきたし母の周りの女性も同じ経験をしている。結局、彼女の中で結婚とは人生の通過義務で辛い仕事のようなものなのだろう。

この婚圧は日に日に強くなっていった。両親のもどかしい気持ちは時に怒りに変わった。

 

「おい!親だ!電話に出ろ!」

 

母がこんな口ぶりで怒鳴りつけるのを初めて聞いた。

 


もうこの親は子供の幸せなど考えてはいない。目的は入籍るすこと。二人は、結婚しているかというご近所や世間の対面に異常にこだわり始めた。

 

「結婚しないなら、二度と実家に帰ってくるな!」

 

勘当を宣告されたこともあった。

しかしそれはもちろんご近所の対面からで「うちの息子は結婚せんから勘当してやった!」と厳しい親をアピールすることも含む。こんな罵声や暴言を結婚するまで数年浴びせられた。

 

婚活に反して仕事は順調で大手アメリカ企業との商談を任されたり、もちろん昇給もした。

その分、私が依然として抱いていた「大人の恋愛は仕事ができる高給取りがモテる」は間違っていたとわかった。職業のステータスがあっても、留学帰りのバイリンガルでも、モテない奴はモテない。自分は絶望的に女性に対して魅力がないのだ。以前、女友達に言われたことばを思い出した。

 

「すごく優しくていい人なんだけど、セックスはしたくない」

 

むちゃくちゃ腹が立ったがこれが真実なのだろう。友達以上にはどうしてもなれないのが私だ。

 

P社での活動も頑張った。カウンセラーからも活発な活動を何度も褒められた。しかし全然結果が出ない。

問題は出会いのチャンスではないのだ。外見でもステータスでもない。もっと他に直さなければいけないところがある。P社の入会期間が1年近くになると宣伝の1年婚活がまやかしであるように見え、不満が増えてきた。カウンセラーの月並みの返答にも嫌気がさしてきた。

「他の男性会員さんはファーストコンタクトもやっとな方も多いです」

30代の女性が一番難しい」

 

このカウンセラーのことばを聞いて、自分はまだマシか、しかし目標は他人との比較ではなく自分の結婚だ。

そして30代女性の難しさ、これはなかなか大変だ。確かに婚期の遅れた女性が相談所に登録すればかなりのモテ期がくる。30代女性は20代に結婚できなかった分を取り返そうとするように理想が高くなるらしい。

それに加えて相談所で多くの男性と会っていくうちに、もっといい人がいるのでは?と迷って決断できない人が多いとか。こんな女性たちの中から自分の伴侶が見つかるのだろうか?

 

 

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結婚相談所P社に不満を感じた私はそこを解約することに。私に足りない何かを埋めるため、カウンセリングに定評のある結婚相談所への入会を決めた。